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本の紹介

『パタン・ランゲージ』C・アレクザンダー他 著 平田翰那 訳

『パタン・ランゲージ』C・アレクザンダー他 著 平田翰那 訳

『パタン・ランゲージ』C・アレクザンダー他 著 平田翰那 訳 鹿島出版会 1984年



都市計画家・建築家のクリストファー・アレグザンダーは同著において、まちやコミュニティ、建物、構造・施工・インテリアといった観点から人々が“心地いい”と感じる253のパターンを抽出しています。その中には「半分隠された庭」「座れる階段」「壁のくぼみ」など、そういえば「心地いい」と感じた場所ってそうなっていたよな、と気づかされるものも多く、まちの愛着を考える上で貴重なヒントを与えてくれます。


アレグザンダーは、これらのパターンはさまざまな社会に普遍的に見られるもので、かつては多くの人たちに共有されていたが、急速に近代化が進む中で忘れられつつあると考え、町づくりや建物づくりの根底にあるこうした基本的な特性を見極め、実際に建築物やまちを造る時に活かしていくべき、と主張しています。 また、まちをつくる営みを有名な建築家や都市計画家にまかせてしまうのではなく、パターンを見出した生活者がより良いまち、愛着の持てるまちについて考え、専門家とともにつくっていくべきであるという道筋を示しています。


「社会の全員が町づくりや建物づくりに参加し、全員で分かち合う共通のパタン・ランゲージで建物をつくり、しかもその共通言語そのものに生命がない限り、生き生きとした町や建物は決して生まれない。」


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